ニキビの治療方法
【基礎知識 - ニキビの治療方法】
・ニキビの治療法①:塗り薬による治療
ニキビは重症になったものだけが皮膚科の治療が必要になるわけではなく、まだ初期症状の白ニキビや、黒ニキビについても、早く皮膚科へ行くことにより、症状の悪化を防いで、より早く治すことができます。ニキビの治療では主に塗り薬などの外用薬による治療が多く、一般的にはダラシンTゲルや、アクアチムクリームなど、ニキビの原因であるアクネ菌を殺菌する抗生物質が使用されます。抗生物質以外の薬については、肉眼では確認できない毛穴の詰まりを改善するディフェリンゲルやトレチノインが処方されます。
クリニックでカウンセリングを受けることにより、医師からのアドバイスや根本的な原因、毛穴を詰まらせる原因を知ることができます。その際には、スキンケアや生活習慣の改善に加え、ホルモンバランスを整える方法を教えてもらうことができるため、ニキビの予防や、再発のリスクを減らすことができます。
・ニキビの治療法②:飲み薬による治療
ニキビの炎症が重度の場合、塗り薬だけでは症状の改善が難しいため、内服薬を使用して治療をおこないます。アクネ菌などの菌を殺菌するための「ルリッド」や「ラリス」というマクロライド系抗生物質や、「ミノマイシン」というテトラサイクリン系抗生物質が用いられます。
ストレスの影響で、女性ホルモンの分泌が減ると、男性ホルモンの働きが強まり、皮脂腺を刺激するためニキビができやすくなります。そのため、ニキビの症状が重度の場合、男性ホルモンを抑えるためのホルモン治療がおこなわれる場合もあります。
他にも基礎体温を記録し医師による診断がおこなわれ、低用量のピルの処方される場合があります。男性ホルモンの分泌量が多い場合には、抗男性ホルモン薬の処方がされます。
その他にもニキビができてしまう原因の一つに、ビタミン不足があげられます。ビタミンは、皮脂の分泌量の調整や皮膚の粘膜を健全に保つための働きをしています。そのため、皮膚の働きをサポートしてくれるビタミン剤を服用することで、ニキビの改善に効果が期待できます。特に皮膚に関連しているのは。「ビタミンB2」「ビタミンB6」「ビタミンC」が効果的です。
・ニキビの治療法③:皮膚科、クリニックなどでの治療
ニキビの原因は毛穴に皮脂が詰まることで引き起こされるので、クリニックでは肌質を改善するために、毛穴の詰まりを取り除いてから治療がおこなわれます。ニキビの原因となる毛穴の詰まりを取り除く治療としては、面皰圧出ケミカルピーリングなどの治療方法があり、肉眼では確認できないほど小さな毛穴詰まりを取り除きます。ケミカルピーリングについては、保険適用外になるため、保険診療の治療に比べると費用が高くなります。
クレーター状のニキビ跡や、重度の炎症を起こしているニキビについては、患部にレーザーを照射してニキビ跡を改善したり、注射をしたりと症状によって治療方法は変わります。ケミカルピーリングと一緒におこなわれることが多い、イオン導入治療は肌の奥へビタミンCを深くまで浸透させることができるため、皮脂の分泌を抑える効果が期待できます。「レーザー治療」や「イオン導入」は保険適用外なので、治療費用はかかりますが、より効果は期待できます。男性の場合は、ヒゲを剃る際の刺激がニキビの原因になってしまうため、ニキビの症状が重症の場合にはヒゲを脱毛することでニキビを改善する場合があります。
・ニキビの治療法④:自宅でできるセルフ治療
赤みが残るニキビ
赤みが残るニキビの場合、ビタミンCが配合されている化粧品や美容液を使い、スキンケアを続けることが重要になります。ビタミンCには、皮脂を抑え、ニキビの炎症を抑えてくれる効果があるので、肌への浸透が高いものを選ぶことでその効果が期待できます。
茶色いシミが残るニキビ
茶色いシミが残るニキビにはピーリングが効果的で、茶色いニキビ跡を2〜3年ほどかけて消すことができるといわれています。
クレーター状のニキビ跡
クレーター状のニキビ跡はセルフケアでの改善が難しいため早めに皮膚科を受診することで、治りが早く仕上がりも綺麗になります。
ニキビ跡
ニキビの改善も大切ですが、ニキビ痕についても改善をしたいと考えられている方も多くいらっしゃると思います。実は毎日のセルフケアで、気になるニキビ痕をうすくすることができます。色素沈着タイプのニキビ痕の場合、「洗顔」「化粧水」「乳液」「美容液」「イオン導入」を毎日コツコツとおこなうことで効果が期待できます。イオン導入については、自宅でも使える「イオン導入器」があるのでおすすめです。茶色いシミが残るニキビ痕の場合には、市販されているピーリング剤を使うことで、皮膚のターンオーバーを促進し、古くなった角質と共に新しい肌が生まれ変わるのを助けます。
まとめ
ニキビの治療方法はニキビの進行状態や、その症状によって治療方法は変わるため、その症状をしっかりと見極めて正しいケアをすることが大切です。自己判断でのケアが難しい場合には、自分でケアをするのではなく、クリニックでカウンセリングを受け、症状にあったケア方法を医師からアドバイスしてもらいましょう。