「ニキビができやすい」「治ってもまたすぐにニキビができてしまう」「ニキビが治りずらい」などなど、ニキビの悩みは人それぞれですよね。
ニキビができる原因は、様々あり、時には複数の原因が元でニキビができていることがあります。
一口にニキビと言っても、そのでき方や特徴から、いくつかのタイプに分けられています。
また、思春期にできるニキビと、大人になってからできるニキビにも、その特徴からそれぞれに違いがあります。
それぞれのニキビのタイプ別の原因と、対策方法、思春期・大人ニキビそれぞれにおすすめの予防方法までをご紹介したいと思います。
ニキビと一口に言っても、実はそれぞれの症状によって5つのタイプに分けられます。
ニキビはどのようなタイプに分けられるのか、それぞれの症状とできる原因をタイプ別にご紹介します。
白ニキビとは、白いポツっとした吹き出物が現れたもので、毛穴に詰まった皮脂がたまり、毛穴の外に飛び出してている状態です。
ニキビのでき始めの症状に多く、毛穴の出口が白く膨らんでいるようにも見えることがあります。
炎症を起こしていない状態のため、痛みや熱っぽさを感じることはほとんどありません。
そのため、ニキビができたことに気づかないというケースも少なくないでしょう。
過剰な皮脂分泌や毛穴の汚れを落とし切れていないまま過ごしてしまうことで、毛穴の出口の皮脂が固まってしまい、ポツっとした吹き出物の状態になっているのが白ニキビです。
黒ニキビとは、毛穴が茶色~黒い小さな点のように見えたり、ニキビの先端が黒っぽくなっている状態のことを言います。
小さなほくろのようにも見えることがあります。
炎症を起こしていないため痛みを感じることはほとんどありません。
肌のターンオーバーや毛穴からの皮脂分泌が正常に行われている場合は、毛穴に皮脂が詰まることなく、肌表面に放出されます。
しかし、何らかの理由で毛穴に皮脂がつまり、そしてそれが排出されずに放置されることによって、皮脂が酸化し、黒っぽく変化した状態です。
赤ニキビとは、ニキビが赤く腫れたようになり、ふくらみを持った状態です。
毛穴に詰まった皮脂をもとにアクネ菌が増殖し、毛穴が炎症を起こしてしまっているため、痛みや熱っぽさを感じることがあります。
毛穴に皮脂がたまりアクネ菌が増殖すると、皮脂を分解するために脂肪分解酵素が働きます。
そのとき、分解された皮脂の中に、炎症を起こす作用のある遊離脂肪酸が発生し、毛穴の内部や表面が炎症を起こしてしまい、これが赤ニキビになります。
黄ニキビとは、毛穴から黄色い膿が流出している・または膿が毛穴の出口に固まっている状態のニキビのことを言います。
膿が出てしまっているため、見た目にもかなり目立ちやすく、黄色い膿の周りが炎症を起こした毛穴が赤く腫れていることもあります。
黄ニキビは、毛穴にたまった皮脂がもとで起きた炎症に対しての免疫反応によって発生した黄色い膿などが、毛穴の中に納まりきらずに毛穴の外に流出することでできてしまいます。
赤ニキビになるときにおこった毛穴内部の炎症がさらに進行し、アクネ菌だけでなく、黄色ブドウ球菌も増殖している状態です。
そのため、炎症の進行が加速し、ニキビの症状が深刻化しやすく、症状が治ってもニキビ跡が残ってしまうことがあります。
紫ニキビは、黄ニキビが悪化し、毛穴の周囲にまで腫れが広がり、ニキビが内出血のような紫色になった状態です。
炎症がかなり進行しているため、常に痛みを感じることもあり、また炎症の範囲が広いため皮膚がごわついてしまうケースも見られます。
紫ニキビの状態が続くと、皮膚がケロイド状になることもあります。
皮膚に大きなダメージを受けてしまっている状態のため、症状の根治と跡を残さないための治療には時間がかかり、専門医を受診する必要がある場合もあります。
紫ニキビの原因は、炎症による膿や、皮膚が傷ついたことで出た血液が排出されず、毛穴の内部にたまり続けてしまうためです。
毛穴内部の膿や血液、進行した炎症による皮膚の赤みが合わさり、皮膚の色が紫色や赤黒色になってしまいます。
ニキビには、進行の度合いと症状によって5つのタイプに分けられます。
それぞれの特徴と原因をご紹介しましたが、ニキビのタイプに合わせたケア方法や対策方法を行うことが大切です。
それぞれのニキビのタイプ別の対策方法についてご紹介します。
白ニキビは、悪化することでほかのタイプのニキビに進行していってしまうニキビの初期段階ですが、小さな吹き出物としてできるため、気づかずに悪化させてしまうことがあります。
白ニキビのうちに正しいケアと対策を行うことで、症状が軽いうちに根治させることも可能です。
白ニキビは、毛穴に皮脂がつまり、ニキビの原因になるコメドが発生した状態です。
そのため、皮脂の分泌を抑えることで予防と改善になると思われるかもしれませんが、それだけでは白ニキビの対策には不十分です。
白ニキビの原因は、毛穴に皮脂が詰まることができやすくなります。
毛穴の汚れをしっかりと落とし、また、アクネ菌を増殖させないために、肌を乾燥などのダメージから防ぐことも大切です。
毛穴の詰まりを気にするあまり、角栓を取ろうと毛穴パックをしすぎたり、つめやピンセットなどでつまみ出そうとしてしまうと、肌の水分を奪いすぎたり、肌に傷をつけてしまうことがあるため、日ごろからこうした間違ったケアをしているという方は、注意しましょう。
また、毛穴が小さく固くなることで、毛穴に皮脂が詰まってしまいやすくなります。
毛穴を縮小させたり、皮脂を多く分泌させるのは、男性ホルモンによる作用があると言われています。
女性ホルモンの分泌が盛んになると、男性ホルモンの作用を抑えることができるため、女性ホルモンを活性化することも白ニキビの対策として重要なポイントです。
黒ニキビは、白ニキビと同様、毛穴の詰まりや過剰な皮脂分泌が原因でできるため、基本的には白ニキビと同じケア方法を行うのがよいでしょう。
黒ニキビと白ニキビの違いは、毛穴の外に出た皮脂が酸化して黒ずんでしまっていることです。
そのため、黒ニキビの改善には、皮膚を柔らかくしたり、より毛穴の汚れをしっかりと落とすためのケアが必要です。
皮膚を柔らかくするためには、肌の汚れや余分な角質を落とす効果のあるピーリングを使うのがよいでしょう。
その中でも、特に、アクネ菌を殺菌しニキビの改善や予防をする働きのある「サリチル酸」が含まれたピーリングを使用すると、毛穴の内部に発生したコメドの除去効果も期待できため、おすすめです。
また、黒ニキビ対策のためには、肌のターンオーバーを活性化することも大切です。
肌のターンオーバーがうまく行えていると、毛穴の中の皮脂を排出しやすくなったり、皮膚自体が柔らかくなり、毛穴の皮脂つまりを起こしづらくなります。
肌のターンオーバーを活性化するためには、肌を角質層まで保湿するようしっかりと水分を与えることが大切です。
黒ニキビは、白ニキビが悪化した状態ではありますが、正しいケアをすることで、比較的早期に治すことができるものです。
毛穴の汚れを落とし、アクネ菌の殺菌をするとともに、肌の水分を補う保湿ケアも忘れずに行うよう心がけましょう。
「ニキビができた」と意識するきっかけとして、赤ニキビができたことでニキビとして認識するという方は多いのではないでしょうか。
赤ニキビの状態にまでニキビが悪化してしまってから、あせってニキビに対するケアをし始めるという方もいるかもしれません。
赤ニキビは、毛穴につまった皮脂がもとでアクネ菌が繁殖し、炎症を起こしている状態です。
悪化することで、ニキビ跡になってしまうこともあるタイプのニキビですから、正しいケアでしっかりと治すことが重要です。
まずは、赤みの原因となっている毛穴の炎症を鎮めることが必要です。
毎日つかっているスキンケアアイテムだけでは、赤ニキビの炎症を鎮めることは難しいため、皮膚科専門医から処方される塗り薬や飲み薬を使用したり、抗炎症作用のあるニキビ用市販薬を使用することをおすすめします。
薬を使用する際には、注意点があるため、必ず医師や薬剤師に相談するようにしましょう。
塗り薬として、皮膚の炎症を鎮める効果のあるステロイド剤などが代表的ですが、ステロイドは皮膚への副作用があるケースや、使いつづけることで効果が薄くなってしまうことがあります。
ステロイドによる副作用とは、使い続けることによって皮膚の細胞が新しく作られるのを抑制することによって皮膚が薄くなってしまったり、肌の免疫作用をおさえてしまうことから、逆にニキビができやすくなる場合があります。
また、抗炎症効果のある飲み薬としては、抗生物質が一般的ですが、ニキビの原因菌の除去やニキビそのものの改善に効果があるわけではないので、ニキビの原因菌の殺菌に効果的なアイテムを使って赤ニキビの根治を目指しましょう。
黄ニキビには赤ニキビが悪化したもので、炎症が進み、毛穴の中に炎症によって出た膿がたまってしまった状態です。
ニキビ自体も大きさがあるようになることが多く、毛穴にたまった膿によって毛穴が広がってしまうこともあります。
黄ニキビの改善と治療には、赤ニキビと同様に、毛穴の炎症を抑えるためのケアが必要です。
ニキビ以外の、切り傷などが化膿した場合と同じように、膿が出ている黄ニキビは、完全に治るまでに時間がかかりやすいものです。
黄ニキビはかなり目立つ状態のため早く治したいというあまり、あせって治そうとしても、かえって悪化させてしまうこともあります。
黄ニキビを早く治したいというとき、多くの方がやってしまうのが、膿を出そうとして出て押し出したり、つぶしたりということではないでしょうか。
このように刺激を与えてしまうことで、毛穴がクレーターのようにぽっかりと穴が開いたように開いたままになりやすく、再度ニキビができたり、ニキビ跡が大きく残ってしまうことがあるためです。
基本的には、赤ニキビとケアと同様に、毛穴の炎症を鎮めながら、ニキビの原因菌を殺菌することが大切です。
赤ニキビと異なるのは、黄ニキビの原因菌は、アクネ菌だけでなく、黄色ブドウ球菌があるため、それぞれの原因菌を殺菌できる薬を使用しましょう。
膿を無理やり出してしまうことは厳禁ですが、皮膚を柔らかくして膿が排出されやすくするケアはおすすめです。
おすすめの方法としては、お風呂上りなどの皮膚が柔らかくなっている状態で化粧水をしみこませたコットンで優しく黄ニキビをなでたり、トントンと化粧水をつけるケア方法です。
また、保湿をしっかりと行い、肌のターンオーバー力を高めることも、膿の排出のためにおすすめです。
紫ニキビは、黄ニキビが進行したもので、毛穴の炎症がさらに進行し、毛穴の周りにまで広がってしまっている状態です。
毛穴の内部に炎症による膿と、化膿を繰り返したことによって血液がたまってしまい、紫色のように見えます。
紫ニキビはかなり炎症が進行しているため、残念ながら自己ケアだけで完治することはなかなか難しいものになります。
また、紫ニキビにまで進行してしまった場合は、多くの場合がニキビ跡になってしまったり、同じように紫ニキビを繰り返してしまいやすくなるため、できるだけ早く皮膚科専門医を受診することをおすすめします。
紫ニキビの治療には、症状に合わせて様々な方法があります。
毛穴の内部の膿や血液のたまっている量が多い場合には、切開をして膿や血液を排出させてから治療が行われる場合があります。
治療方法として一般的なのは、抗炎症効果の高い塗り薬を使用するものです。
紫ニキビが慢性的に繰り返すという場合は、症状が深刻な場合などには、副腎皮質ホルモンの注射などが行われることもあります。
また、美容皮膚科や美容整形などでの治療では、レーザー治療器具を使用した治療方法も行われています。
レーザー治療には種類があり、炭酸ガスレーザーやヤグレーザー、PDTなどがあります。
症状に合わせて行うレーザーの種類を医師と相談しながら治療が進められるため、レーザー治療は紫ニキビの根本的な改善におすすめです。
ニキビのタイプを、特徴や原因別に5つのタイプに分けてご紹介しましたが、これとは別に、ニキビを2つの種類に分けることができます。
その2つの種類とは、「思春期ニキビ」と「大人ニキビ」とで区別するものです。
思春期ニキビと大人ニキビとでどのような特徴や原因があるのか、それぞれのニキビごとにご紹介します。
一般的に、10代の初めから20代の初め頃までにできるニキビを思春期ニキビと呼んでいます。
思春期を迎えると、それまでは何をしなくてもキレイな肌だったという方でも、急にニキビができ始めたという方もいることでしょう。
ニキビは、皮脂分泌が盛んな部分にできることが多いため、顔が脂っぽくなりやすいTゾーンやUゾーンにできることありますが、思春期ニキビの場合は、こうしたTゾーンやUゾーンだけでなく、頬にもできることがあります。
思春期の頃は、体の新陳代謝が盛んなため、肌のターンオーバーも活発に行われます。
そのため、思春期ニキビは大人ニキビに比べて治りやすいものではありますが、一つのニキビが治ってもまたすぐに新しいニキビができてしまいやすいという傾向があります。
思春期ニキビができる原因には、思春期になると男女ともに分泌量が増える男性ホルモンの働きが大きく関わっています。
男性ホルモンには、ニキビの原因である多く皮脂を分泌させたり、毛穴つまりを予防するのに必要な肌のターンオーバーを阻害する作用があるため、思春期にはニキビができやすくなるのです。
思春期を迎えると、体の中では、成長とともに急激に男性ホルモンの分泌が盛んになります。
男性ホルモンというと、女性には分泌が起こらないものと思われがちですが、実は、女性でも思春期の頃に一時的に男性ホルモンの分泌量が増えることがわかっています。
なぜなら、男性ホルモンは骨や筋肉を作る働きがあり、体が大人になるために欠かせない役割があるからなのです。
大人ニキビができやすくなる年代としては、20代の半ばから30代にかけてが多く、若いときは思春期ニキビができなかったという方でも、大人になってからいきなりニキビができやすくなったというケースもあります。
大人ニキビは、思春期ニキビとは異なり、狭い範囲にのみできたり、また、治りずらいという特徴があります。
大人ニキビができやすい部分は、主に、あごや口周りによくみられることがあります。
また、なかなか治りずらく、かつ、一度ニキビの症状が改善しても、再び悪化してしまうこともあるため、ニキビ跡になりやすい傾向があります。
大人ニキビの原因は、主に肌の乾燥によるものと考えられています。
大人の肌は、年齢とともに肌の保水力が低下してしまい、乾燥しやすくなっていきます。
また、生活習慣の乱れや、メイクの成分が刺激になったり、メイク汚れが毛穴をふさいてしまうことなども原因として挙げられます。
思春期ニキビはホルモンの分泌量が変化することが原因となることが多く、原因がわかりやすいのが特徴ですが、大人ニキビの場合は、それぞれの方によってニキビができる原因が異なることも多く、なかなか原因を見つけることが難しいことがあります。
また、喫煙によるニキビへの影響もあります。
タバコを吸う習慣のある人は、体を老化させる作用のある物質が体にたまりやすくなり、肌のターンオーバーを阻害したり、肌の保水力を低下させてしまうことがあるため、ニキビができる原因の一つなっています。
思春期ニキビと、大人ニキビのそれぞれの特徴と、できる原因は大きな違いがあり、それぞれのニキビに合わせたケア方法を行う必要があります。
そのために、思春期ニキビと大人ニキビ、それぞれにおすすめの対策と予防方法についてご紹介します。
間違ったケアを行っていると、それぞれのニキビを悪化させてしまったり、最悪の場合、ニキビ跡が残ってしまうこともありますから、必ず正しいケア方法を知り、ニキビの改善に役立てていただきたいと思います。
思春期ニキビができやすくなるのは、主に、過剰に分泌される皮脂のせいで毛穴が詰まりやすい状態にあることです。
そのため、まずは過剰に分泌される皮脂や毛穴に詰まった角栓をきれいに取り除くことが大切です。
余分な皮脂や角栓をきれいに取り除くためには、思春期ニキビの症状に合ったスキンケアアイテムを選ぶことが重要です。
特に、肌の汚れを落とすためには欠かせない洗顔料については、自分の肌の状態にあったよいものを選ぶようにしましょう。
よい洗顔料の選び方としては、泡立ちが良く、泡のキメが細かく、洗顔後の肌がつっぱったりせずに汚れや肌のべたつき感がしっかりと落とせるものがよいでしょう。
思春期ニキビに悩む方がやってしまいがちな間違いが、親などが使っているスキンケアアイテムを一緒に使うことがあります。
大人用のものは、思春期の肌には合わないことが多く、かえってニキビを悪化させてしまうこともありますから、必ず自分専用のアイテムを使用するようしてくださいね。
最近では、思春期ニキビケアに特化したスキンケアアイテムが充実してきており、学生でも購入しやすい低価格で販売されているものも多くあります。
それぞれのアイテムによって特徴が異なりますから、よく比較し、できるだけ実際にサンプルなどを使用して試してみてから継続的に使用することをおすすめします。
また、皮脂の分泌が多いからと言って、肌の洗いすぎには注意が必要です。
顔をこするように洗ったり、1日に何度も洗顔料を使用した洗顔を行っていると、肌を傷つけたり、乾燥によって逆に皮脂分泌を盛んにさせることがあるからです。
余分な皮脂を落とすためには、朝と晩の二回の洗顔でじゅうぶんです。
思春期ニキビは、一つのニキビが治っても、またすぐに新しい別のニキビができてしまいやすく、常にニキビのある肌に悩まされるということが多いようです。
そのため、新しいニキビをできるだけ作らないように、毎日のスキンケアや生活習慣などを見直すことも大切です。
肌に合った洗顔料で余分な皮脂や汚れを落とすことができたら、次は肌をしっかり保湿するようにしましょう。
肌の水分が保たれていると、必要以上に分泌される皮脂の量が抑えられたり、ニキビを早く治すために欠かせない肌のターンオーバーを活性化させる効果もあります。
思春期ニキビにおすすめの化粧水のタイプは、油分が含まれていない、ノンオイルタイプです。
思春期ニキビの予防には、生活習慣のなかでも、気を付けていただきたいことがあります。
まず、睡眠時間についてですが、睡眠中にニキビの原因となる男性ホルモンの分泌量が増加すると言われているため、「あまり寝ないほうがニキビができずらいのでは?」と思われることがあるようですが、それは大きな間違いです。
思春期には、確かに睡眠時に特に活発に男性ホルモンが分泌されますが、それ以外にも、思春期の体や肌を健康に保つために欠かせない重要な成長ホルモンも分泌されるため、ニキビ予防のためにも、しっかりと睡眠をとることは大切なのです。
次に、食生活についてです。
思春期を迎えると、体を成長させるための自然な変化として、食欲が増すことがありますが、この時の食事内容に気を付けていただきたいのです。
肌を作るもとになるたんぱく質はもちろん、ビタミン類(ビタミンB、C、A、、Dなど)も同時にバランスよく摂ることで、肌のターンオーバーを促進させる効果が期待できます。
また、皮脂の分泌量を増加させてしまうため、揚げ物やスナック菓子などに多く含まれる油脂類はできるだけ量を控えるようにするとよいでしょう。
大人ニキビは、思春期ニキビとは違い、原因がわかりにくく、症状が長期化したり、何度も繰り返ししやすい傾向があります。
そのため、まずは自分のニキビは何が原因でできているのかを知ることが重要になります。
大人ニキビの原因には様々ありますが、中でも多いのが肌の乾燥によるものです。
年齢とともに肌が乾燥しやすくなったり、ストレスが原因で肌が乾燥することもあります。
大人ニキビの改善には、とにかく肌に潤いを与えるため、徹底した保湿ケアが大切です。
大人ニキビの症状でよく見られるのが、あごや口元にできるニキビです。
この部分にできるニキビは、女性であれば特に生理前に見られることがあります。
生理周期に合わせて、ホルモンバランスが変化するため、ニキビができやすくなることがあるためです。
こうした場合には、生理前などはいつものスキンケアアイテムではなく、大人ニキビのケアに特化したものを使用したり、美肌によいと言われているビタミン類(特にビタミンBやCなど)を積極的に摂るように心がけるとよいでしょう。
生理前にかかわらずあごや口元にニキビができやすいという場合は、胃腸のトラブルと抱えている可能性があります。
例えば便秘であったり、日ごろから脂っぽいものを取りすぎていたり、食事の栄養バランスがみだれていたりするということはありませんか?生理周期に関係なくあごや口元にニキビができやすいという方は、これらを改善していただくことで、ニキビの根治を目指していただきたいと思います。
大人ニキビを繰り返さない、作らないために欠かせないポイントをいくつかご紹介します。
まずは、大人ニキビの対策の部分でもご紹介しましたが、保湿を徹底することです。
大人の肌は、思春期のそれとは違い、水分が奪われやすいという特徴があります。
そのため、スキンケアアイテムはしっかりと肌に潤いを与えるタイプを使用するのがよいでしょう。
次に、肌にダメージを与えやすい紫外線への対策をすることです。
紫外線は、シミなどの色素沈着だけでなく、肌を傷つけることがあるということから、大人ニキビの原因にもなりますから、できるだけ紫外線をさける工夫をしましょう。
メイクの成分にも注意が必要です。
メイクアイテムの中には、ニキビのもとになるコメドをできやすくする作用のあるものが含まれていることがあります。
特にベースメイクは、「ノンコメドジェニック」などと表記されたものを選ぶのがおすすめです。
また、日ごろから栄養バランスのとれた食事を摂ることや、規則正しい生活リズムを心がけることも、大人ニキビの予防にはかかせません。
思春期ニキビと大人ニキビのそれぞれの対策と予防方法をご紹介しましたが、ニキビ全体を改善・予防するために重要な生活習慣について、さらに詳しくご紹介したいと思います。
まず、ニキビによい食品についてご紹介します。
美肌によいと言われているビタミン類はニキビの改善や予防には欠かせないものです。
おすすめのビタミンは、抗酸化作用があり皮膚や粘膜を作る効果のあるビタミンAや、肌のハリやコラーゲンの生成を助けする効果のあるビタミンCなどです。
これらを多く含む食品は、カボチャやニンジン、ブロッコリーなどの緑黄色野菜や、オレンジ、柿、いちごなどがあります。
また、特に思春期ニキビに悩むんでいるという方は、皮脂分泌をえてくれる効果があるビタミンB群を積極的に摂ることが望ましいです。
中でも、ビタミンB2やビタミンB6は皮脂分泌を抑え、ニキビの予防におすすめの栄養素です。
ビタミンB群が多く含まれている食品は、豆腐や納豆、豆乳などの大豆製品や、豚肉、魚などがあります。
便秘はニキビができやすくなることから、便秘予防になる食品を多くとることもよいでしょう。
便秘になると、皮脂の分泌を抑えてくれるビタミンB群の合成に影響雄与えることがあります。
そのため、食物繊維を多く含む食品をとるなどして、便秘を予防するように心がけましょう。
おすすめの食品には、ゴボウや寒天、こんにゃくなどがあります。
逆に、ニキビによくない食品は食べる量に気を付けましょう。
油脂や糖質の多い、チョコレートやスナック菓子などはニキビの原因になる皮脂分泌を増加させることがあります。
ニキビのないきれいな肌を手に入れるためには、生活リズムを整えることも大切です。
ニキビができやすくなる間違った生活習慣に、睡眠不足があります。
睡眠不足は、特に大人ニキビの原因になってしまうことがあります。
睡眠不足だと、肌のターンオーバーに関係する新陳代謝機能や、肌をダメージから守ったりなどの肌の免疫機能を低下させることがありますから、睡眠不足はニキビの大敵なのです。
夜10時から翌2時までの4時間は、美肌作りに欠かせないホルモンが分泌されます。
忙しくて普段からしっかりと睡眠をとれないという方でも、できるだけこの4時間は睡眠をとるようにすることで、体内のホルモンバランスが整えられ、ニキビの根本的な改善や予防に効果的です。
また、毎日同じ時間に寝るということも重要なポイントです。
普段からタバコを吸う習慣があるという方は、できれば禁煙をおすすめします。
タバコに含まれる有害物質には、美肌に欠かせないビタミン類などの栄養素の吸収を阻害したり、体内の抗酸化物質を破壊してしまう作用があります。
また、タバコには炎症を起こしやすくする成分を含まれているため、ニキビを悪化さる原因になることがあります。
タバコの害の中には、禁煙後もしばらく影響をうけることがあるため、ニキビのないきれいな肌を手に入れたいと思うのであれば、できるだけ早くタバコを吸う習慣をやめるようにしましょう。
ニキビの改善と予防には、肌そのものや肌に直接触れるものを清潔に保つことも重要です。
肌の清潔は、正しい洗顔できちんと汚れを落とすことです。
毛穴に皮脂や汚れが詰まったままにしておくと、ニキビのもとになるコメドができやすくなるだけでなく、アクネ菌などのニキビ原因菌が繁殖しやすくなってしまいます。
毛穴の詰まりや汚れをきちんと落とすためには、ピーリングや酵素洗顔がおすすめです。
これらは、余分な角質を落としながら肌を柔らかくし、肌の汚れをおとすのにとても効果的です。
枕や布団カバー、シーツ類などは必ず清潔なものを使用しましょう。
こうした肌に直接触れるものが汚れていると、せっかく肌をきれいにしても、雑菌に肌が触れやすくなってしまいます。
同じく、肌に直接触れる、洗顔後に使うタオルやファンデーションのスポンジなども清潔なものを使用しましょう。
ストレスは、睡眠不足と同じくらい体内のホルモンバランスを変化させ、ニキビができる原因になることがあります。
ストレスは、目に見えてたまっていっていることがわからないため、気づいたときにはストレスが影響してホルモンバランスが崩れ、ニキビができてしまうことがあります。
ストレスはニキビだけでなく、様々な病気の原因になってしまうこともあります。
「誰でもストレスは感じるもの」とあきらめたり、放置せずに、楽しみながらストレスを軽減したり、解消できるような方法を見つけ、毎日の生活の中でストレスがたまらない工夫をしてみましょう。
また、運動不足によって体の血行が悪くなり、新陳代謝が低下することによって、肌のターンオーバーがうまくできなくしまうことがあります。
肌のターンオーバーがうまく行われないと、余分な角質が肌表面にたまり、皮脂や汚れが毛穴に詰まりやすくなってしまうことで、ニキビができやすくなってしまうのです。
運動が苦手という方でも、1週間に1度程度から手軽に始められるスポーツやエクササイズなどで、運動不足を解消するように心がけてみましょう。
運動によって汗をかくことにより、ストレス感がやわらぐ効果もあるため、ぜひ取り入れてみていただきたいと思います。
ニキビのタイプ別に原因と対策方法をご紹介しましたがいかがでしたでしょうか。
ニキビにはその症状から5つのタイプがあり、さらに、できる年齢や場所などによって思春期ニキビと大人ニキビとに分けられます。
まずは自分のニキビがどのタイプなのかを知り、適切な対策を行いましょう。
ニキビの原因は、一つだけではなく、いくつかの原因が重なっていることがあります。
特に、ニキビができやすい、繰り返しやすいという方は、生活習慣や食生活などの体の土台をつくる部分から改善することも大切です。
ニキビによい習慣は、肌をきれいにするためだけでなく、健康を保つためにもよいことです。
体の内側からきれいになることを心がけて、ニキビができずらい、繰り返しにくい肌を手に入れましょう。