ニキビの悩みと言えば、圧倒的に外見上の問題を挙げる声が大きいのではないでしょうか。
赤く腫れたり、白く盛り上がったり、大きな黒ずみのようなニキビが顔の中で目立つようになると、人に会うのもイヤになりますね…
ニキビはさらに、消えた後も痕跡を残す場合があります。
ニキビの跡が顔に残り、肌にクレーターのような凸凹ができるケースが、顕著な例です。
このようなクレーターをつくらせないために、そもそもどうしてニキビの跡が目立つようになってしまうのか、そのメカニズムを解明し、防止策を挙げてみたいと思います。
それでも肌にクレーターのような凸凹状態ができてしまった場合、どのように対処すればよいか、治療法も紹介します。
美肌の大敵の一つでもあるニキビ跡に対抗する方法をつかんでいきましょう。
■まとめ
治った後でも顔にクレーターのような痕跡が残るのではないかと想像してしまったら、本当にニキビを見つけるだけで憂鬱になりそうですね。
そもそも、どのような症状が出たら、クレーターのような跡が残される可能性が高くなってくるのでしょうか。
まずは、クレーターを作るリスクが高そうなニキビの種類を探ってみましょう。
ニキビには、毛穴が角栓で塞がれて次第に脂や古い角質も溜まり、ぷくっと小さく盛り上がった白ニキビから、毛穴の皮脂が酸化した黒ニキビ、炎症を起こして腫れ上がったような外見の赤ニキビなど、症状の進み具合に応じてステップが存在します。
炎症のひどいニキビは、治ってからも「あばた」などと呼ばれる跡が残される場合があります。
クレーターのような凸凹の跡が肌に残るのは、炎症が進んで膿が溜まり、毛穴の組織も破壊されるなど、末期状態までの段階を踏んだニキビであると考えられます。
炎症がかなり進んだニキビは、治った後もクレーターのような痕跡が残りやすいことが分かりましたが、そうなるとニキビの炎症が鎮まった後も、用心する必要があります。
赤みがひかないうちは、炎症が再発する恐れもあるからです。
ですので、完治後にきれいな肌を取り返すためには、炎症が沈静してから肌が再生するまでの間が正念場となります。
そのため、治療後のアフターケアもぬかりなく行う必要があります。
炎症を伴うニキビの場合、沈静後はちゃんと元通りの毛穴に戻る場合もあります。
その際、毛穴から皮脂や膿が出てくることも考えられますが、毛穴の広がりなどは元通りになります。
ただし、炎症を何度も繰り返した場合、毛穴や周辺の組織が破壊された可能性もあるため、沈静後も滑らかな肌が再生するのは難しくなるケースが出てくるわけです。
クレーターのようなニキビ跡が残るリスクについて、傾向をつかんだところで、このクレーターがどうしてできてしまうのか、原因を探っていきたいと思います。
炎症を起こしたニキビがクレーター状の跡を残してしまうのは、それだけ肌の深い部分にダメージが及んでいたためと考えられます。
肌の表面には角質層がありますが、さらに深部に入っていくと表皮層、真皮層が存在します。
真皮は表皮に比べて肌の生まれ変わりの周期であるターンオーバーが遅いため、細胞の再生がそれだけ困難になってしまいます。
そのため、ニキビによるダメージが真皮層まで届くほど深く、かつ強かった場合、跡が残る可能性も強くなってきます。
ニキビの跡には色々なタイプがあるのですが、その中でもクレーター状の跡ができてしまうのはどんなケースが考えられるでしょうか。
ここで、凹凸を残してしまうニキビ跡の仕組みについて紹介してみたいと思います。
真皮は肌の再生を担う役割を持っていますが、ニキビのダメージが真皮層に及んだ場合、毛穴の内部では皮膚組織が破壊されます。
先ほど述べたように、真皮層ではターンオーバーが遅くダメージからの回復がそれだけ遅れてしまっているのに対し、表皮ではターンオーバーが繰り返されているということにより、真皮と表皮の間でダメージ後に差ができてしまい、その影響で毛穴の構造が崩れていきます。
さらに、炎症が治まった後の肌では皮膚組織が収縮して表面が陥没を起こし、クレーターができたような外見になってしまうのです。
反対に、盛り上がった状態になっている部分は、肌が毛穴の形が崩れるのを防ぎ、元に戻そうとして大量にコラーゲンを生成してしまったために、突起ができてしまった、と説明されます。
美肌づくりのためには非常に厄介な存在となるクレーターを作らないためには、どのようなことを心掛けていれば良いでしょうか。
クレーターができるリスクや、ニキビができた際に気を付けるポイントなどをまとめてみました。
後々後悔することにないように、しっかりとチェックしてみてくださいね。
ニキビの跡といっても、すべてがクレーターを作るわけではないことは、ここまでの話で分かっていただけていると思います。
赤みや色素沈着のように、外見上の色に変化は起こるものの、凹凸のような肌表面の形状の変化までは伴わないタイプの跡もあるからです。
そして、色素沈着や赤みの場合は、前述したように時間の経過とともに消えていきます。
ニキビ跡の上から日焼けをするなど新たなトラブルに見舞われない限りは、ビタミンC誘導体などを配合したコスメを導入するなどして、しっかりとスキンケアに取り組みながら消失していくのを待つ、ということも可能です。
しかし、「ニキビができると、決まったように跡にクレーターができてしまいがち」という人もいるのではないでしょうか。
これは、ニキビが治った後の肌に陥没を起こしやすいタイプの肌質である、とも言えます。
元々肌が厚く、かたいタイプの人がこれに当てはまります。
また、ニキビができると深刻な炎症を起こしてしまう傾向の強い人も、ニキビ跡に陥没ができやすくなります。
クレーターを作らせないためには、このようなリスクを抱えがちなタイプの方は、兼ねてからニキビを発生させないように予防策を徹底しておく努力がより一層求められるでしょう。
「ニキビができてしまったら、どんなに気になってもできるだけ触らない!」「つぶしてしまうなんてご法度!」症状が悪化したり、ニキビ跡に陥没を作らせないために、このような禁止事項が広く呼び掛けられています。
もちろんこれらの事項は順守されるべきです。
ですが、ごく初期の段階のニキビだったら、芯だけを押し出して治すということが可能です。
コメドや皮脂が固まっていて赤みのない小さなタイプのニキビなら、押し出しても差し支えないとされています。
ただし、爪を使ってニキビを出そうとすると、ばい菌の侵入を許すことにもなり兼ねませんので、薬局などで専用の器具を購入するか、綿棒を2本使って実施するようにしてください。
また、押し出すのが難しい場合は、無理やり自分で対処しようとしないでください。
処置が可能な医療機関もありますので、調べてみるのも良いでしょう。
このように、初期段階のニキビを押し出しによって処置しておけば、将来的にクレーターができることを防ぐことは可能です。
ただしこの方法は、あくまでもニキビが初期の段階であるうちにすませておくことが肝心です。
間違っても炎症の兆しがある段階に入ってしまったら、押し出しはしないでください。
当然つぶすことも厳禁です。
実は、ニキビ跡でクレーターができる、という現象は特に男性に多いのです。
そもそも男性は男性ホルモンの影響を受ける部分が大きいため、ニキビができやすく、症状の進行も招きやすい環境にあります。
男性ホルモンはニキビを悪化させる要因でもある皮脂の分泌などを促進する働きがあり、ニキビとの関連が強いホルモンです。
そのため、ニキビができて炎症を起こし、鎮静した後もクレーター状の跡ができてしまう、といったスパイラルに陥りやすいのです。
また、男性の肌の特徴として、皮脂の分泌量が多いだけでなく、厚みや硬さがあるという点が挙げられていて、こちらも前述したクレーターのできやすい肌質タイプに当てはまります。
さらに、習慣的に男性の場合は女性に比べてスキンケアもおろそかになりがちとも言えます。
洗浄力が高いけど刺激の強い洗顔料を使ってみたり、紫外線への対策も十分に行えていないケースも、しばしば考えられます。
紫外線の影響を受けると肌の組織がダメージを受けてますますしなやかさが失われるようになり、ますますニキビの悪化を招くリスクが高まってしまうのです。
このようなことから、クレーターを作るリスクにさらされる危険性の高い男性に対しては、日ごろから自身の肌状態をこまめにチェックし、UVケアや肌のお手入れも念入りに手掛けることをお勧めします。
ニキビそのものは治っても、痕跡が残ってしまうのはとても困りますね。
特に、クレーターができてしまうと、簡単に無くすことは困難です。
ここからは、クレーターができてしまった時の対処法をご紹介します。
多種多様にありますので、参考にしてみてくださいね。
肌のターンオーバーを促進するとして、ニキビ跡の治療への活用が期待される成分として、ビタミンAがあります。
ビタミンAはコラーゲンの生成もサポートするため、肌の再生機能への心強い味方になりえます。
ビタミンAそのものは空気や光に触れると変質するなど扱いが難しい部分がありますが、誘導体がニキビ跡治療に取り入れられています。
ここで、二つのビタミンA誘導体とその使われ方を紹介します。
医師の処方の下、ビタミンA誘導体のレチノイン酸のクリームをニキビ跡に使う方法があります。
ニキビ跡のほか、しわに対する効果も期待されますが、レチノイン酸は肌に対して強い刺激を与えるケースもあるため、使用後に肌に赤みが出るなど異常を感じた場合は、医師に相談することが肝心です。
アンチエイジングの分野で高く評価され、昨今化粧品への配合もしばしば見られるレチノールも、ビタミンA誘導体です。
レチノール配合の化粧品と言えば、しわの気になる人が使うイメージを持つ人もいらっしゃるかもしれませんが、ニキビ跡に悩む人に対しても、効果が期待される成分です。
レチノールも酸素や熱に弱く不安定な特性を持っていますが、各メーカーでさまざま工夫を凝らして、化粧品への配合がなされてきました。
例えば、資生堂のエリクシールシュペリエルレチノバイタルエッセンスでは、繊細なレチノールを先進技術で安定配合し、そのうえ医薬部外品の主剤(有効成分)として厚生労働省から承認されたことがPRされています。
繊細なレチノールをカプセル化して、肌になじませた瞬間にはじめてカプセルがはじけ、新鮮な状態で有効成分として肌に届けることが可能となっているそうです。
「レチノールということで刺激が不安だったが、刺激を感じず使うことができる」との口コミも寄せられています。
クレーターを作ってしまうほどのニキビ跡に対して、凹凸部分をレーザーで削るという治療法が挙げられます。
照射部位は凹凸部分をピンポイントで狙うケースや、顔全体を対象にして凹凸を調整するケースが考えられます。
ここでいくつか、レーザー治療の種類を紹介したいと思います。
ほくろやいぼの除去治療法としても活用される炭酸ガスレーザーは、ニキビやニキビ跡にも対応できます。
水分を多く含む皮膚組織に照射して熱を生み出し、蒸発させる仕組みで、医療の分野でレーザーメスとして活用されている種類でもあります。
肌に多数の小穴を開け、穴の開いた部分の肌が数日後に剥がれ落ちる仕組みによって、肌の生まれ変わりを促すレーザーです。
真皮が熱で活性化される影響でコラーゲン生成も促進するため、肌の凹んだ部分を盛り上げる効果も期待されます。
クリニック名 | 料金 |
---|---|
湘南美容クリニック | 初回4,500円~ |
品川スキンクリニック | 初回4,170円~ |
レーザーとピーリングの合わさった治療法です。
ダメージが浅く、小さな跡に適用されます。
肌にカーボンを塗り、その上から赤外線レーザーを照射すると、赤外線がカーボンの黒色に反応して、照射部分の古い角質を取り除くことが可能になります。
また、レーザーの熱が真皮を刺激して、コラーゲンの生成促進効果も見込まれます。
レーザー治療はいずれも、複数回照射したり、かさぶたができたり、照射したところにガーゼで覆ったり紫外線を遮断する必要が生じたり、しばらく赤みが残ったりと、かなりの手間がかかります。
治療期間や注意事項などをクリニックでよく相談してから、治療を検討した方が良いでしょう。
ニキビ跡には、炎症や色素沈着を抑えるビタミンCや、コラーゲンの素材となるアミノ酸を肌にイオン導入する方法もあります。
電流を使って有効成分をイオン化させ、肌に浸透させる手法であるイオン導入を取り入れれば、肌の奥にまで成分を効率的に行き渡らせることができるようになります。
家庭用の機器もありますし、クリニックでの治療として受けることもできます。
イオン導入は元々は薬剤を肌に浸透させるため、医療現場で使われていた方法です。
成分を肌の深部に大量に届けるには、塗布だけでは角質層までにしか働きかけられないためかなり限界がありますが、イオン導入であれば塗布よりも大量の成分を真皮に届けることが可能になります。
なお、イオン導入は水溶性の成分であれば実施可能ですが、お手持ちの化粧品などを活用した場合、化粧品に含まれる防腐剤や界面活性剤まで肌に浸透し、トラブルの元にもなりかねません。
イオン導入をする際は専用コスメかクリニックで処方されたものを使うようにしましょう。
ニキビ跡に対するイオン導入の治療で使われるものとしてまず挙げられるのが、ビタミンCです。
美白のほか、コラーゲン生成を後押しする働きも含まれているため、肌を内側から盛り上げて、凹凸を改善させてくれる効果が期待されます。
前述したようにアミノ酸はコラーゲンの素材となりますので、ビタミンCとともにイオン導入することで、相乗効果が見込めます。
ビタミンCとセットで導入することで、肌のハリ感をアップさせる名コンビとなるでしょう。
さらに肌の代謝をサポートするビタミンB群もプラスすれば、スムーズにコラーゲンを多く合成させることができるようになります。
薬を使ったピーリング法であるケミカルピーリングは、ニキビ跡治療をサポートしてくれる手法とも言えます。
イオン導入を行う前にケミカルピーリングで肌の不要な角質を除去することで、その後に取り入れられるイオン化された有効成分の肌への浸透力をアップさせることができるからです。
不要な角質が取り除かれることで、肌がバリア機能を損ねないために新しい角質を作ることにもつながります。
これは肌の代謝を上げ、陥没のある部分にも新しい皮膚がスムーズに生み出されていくことにもつながりますので、肌の内側から皮膚を盛り上げるという、効果もプラスされるのです。
ピーリングはクリニックでの治療法としても導入されていますが、ホームケアでも実施することは可能です。
その際に使われるピーリング剤は、細かい粒を肌にこすりつけることで角質を落とすスクラブ(ゴマージュ)タイプもありますが、肌に刺激がかかりすぎると色素沈着を起こしかねない危険性もあるため、フルーツ酸(AHA)タイプの方が適していると言えるでしょう。
ピーリングのホームケア用品としては、石鹸タイプが人気です。
例えば、ドクターサニーの「AHAクリアソープ」は植物性の石鹸素地にサトウキビ由来のフルーツ酸であるグリコール酸を5%配合していて、皮膚の薄い日本人向けとされています。
古くなって酸化した角質をピンポイントで溶かすため、剥がれ落ちる前の取れても構わない角質の結合がゆるくなって剥がれる仕組みとなっています。
「角質の出方が半端じゃない」「ニキビ跡や角質ケアに悩んでいる人におすすめ」「ピーリング石鹸は刺激が強そうな感じがしたが、使いやすくマイルド」などの口コミが寄せられています。
美容皮膚科などのクリニックで熱プラズマを活用した機器を使い、ニキビ跡を治療する方法もあります。
熱プラズマによる強いエネルギーによってコラーゲン生成促進、殺菌、薬剤の浸透などを手掛ける機器「レガート2」はニキビ跡のほか、やけどやケロイド、隆起した傷跡などにも対応しています。
ニキビ跡が気になりつつも、ニキビ自体も肌に残っている場合、ニキビとニキビ跡両方に同時に働きかけることができるというメリットもあります。
具体的には、ニキビ菌を殺菌しつつ皮膚を熱し、ニキビ跡を削いでいき、さらにコラーゲンの生成を促します。
さらに、プラズマの発生により肌に小さな穴を開け、そこから各種薬剤を大量に深部まで浸透させることができます。
このように、多機能で肌に張りをもたらし滑らかにすることが可能な優れモノで、肌表面へのダメージも低く抑えることができます。
ただし、ニキビ跡でも角張って凹んでいる部分に関しては効力はそれほど高くないとされています。
ですが、ニキビ跡を抱えつつもニキビも肌に残っているという状態で治療を受けたり、赤みのあるニキビ跡を治療する場合など、大人ニキビに関しては、非常に適しているとされるケースもあります。
気になる人は、導入しているクリニックを調べてみてください。
ニキビ跡には、非常に細い医療用の針を多数につけているダーマローラーと呼ばれる装置を使った施術もあります。
具体的には、まずダーマローラーを肌の上で転がし、真皮に届くような小さな穴を肌に多数開けます。
これでダメージを受けた皮膚が回復するプロセスの中で、タンパク質を分泌します。
そして、コラーゲンの分泌や細胞の活性が起こります。
コラーゲンが増えることで肌が内側から持ち上がり、新しい肌への生まれ変わりを図るというメソッドなのです。
ダーマローラーで開けられた穴は目に見えないほど小さく、傷は数時間で塞がるとされていますが、施術後にビタミンCやヒアルロン酸、プラセンタなどを肌に塗布し、この微小な穴を通して有効成分を浸透させることもできます。
ダーマローラーは、クレーター状のニキビ跡に効果的とされており、肌のきめを整える働き も期待されます。
効果が長く持続するというメリットも備えています。
一方で、麻酔クリームを塗った上で施術は行われますが、出血や痛みが伴います。
また、意図的に肌を炎症させて細胞活性などを促すという経緯上、一時的に赤みや腫れ、色素沈着が起こる場合もあります。
使用する針の長さや施術時の圧力などは一様でなく、症状に応じて変わってきますので、十分な診察やカウンセリングを受けた上で治療を受けるようにしましょう。
ニキビが重症になった場合、抗生剤を注射するという治療法がありますが、注射はクレーター状のニキビ跡を抱えるケースの対処法としても当てはめることができます。
そこで、ニキビ跡への注射治療で用いられる薬剤を紹介します。
ニキビ跡のほか、悪化したニキビやケロイド、花粉症や腱鞘炎の治療でも扱われるステロイド剤です。
ニキビの発生を何度も繰り返し、硬いしこりができているような部位にも注射することで改善が図れるとされています。
ただし、注入量が多すぎると、かえって患部を陥没させてしまう可能性も指摘されています。
クレーターのできているニキビ跡に対して、3、4回に分けて少量を注入することで、クレーター部分が目立ちにくくなり、平らにしていく効果が期待されます。
美容に限らず発毛のジャンルでも熱い視線が注がれている細胞増殖因子として、FGF(線維芽細胞増殖因子)が挙げられます。
FGFは細胞の増殖・分化を促すタンパク質で、人体で生産されています。
線維芽細胞ではコラーゲンが生み出されていますが、細胞そのものが衰えてしまうと、例えサプリメントを摂取したとしてもコラーゲンを取り入れることができなくなります。
美容のジャンルでは、FGFがコラーゲン生成を促すことで、しわや皮膚の窪みを改善する効果が見込まれています。
ここでポイントとなるのはFGFの受容体が皮膚表面に存在していることであり、そのため表皮にFGFを注入すると、真皮まで成分が届けられることが期待できるのです。
また、アンチエイジング法として有名なヒアルロン酸注入と比べても、効果がより長く持続することも期待されている点も、注目ポイントと言えます。
ニキビ跡治療としては、FGFをクレーターになっている部位に注射する方法がまず挙げられます。
クリニックでFGFの注射を体験した人からは「クレーターが信じられないほど薄くなった」などの声も寄せられているようです。
また、FGFが配合されたスキンケア用品も、ニキビ跡の窪みに対する効果が見込まれています。
エステサロン専用化粧品開発のドクターリセラの日本肌再生医学会認定美容液「透輝の滴」は、FGFをはじめとした肌のハリや弾力を引き出す成長因子を8種類含んでおり、お肌の水分・油分を補い保つことや、生まれたてのような柔らかで透明感のあるお肌へと導くことなどがPRされています。
再生医療の技術を利用したクレーター状のニキビ跡を改善する方法として、皮膚再生治療があります。
これは自身の血液を使って細胞の再生を図る治療法です。
手順としては、まず採血により自身の血小板の濃縮成分・多血小板血漿を取り出します。
血小板と言えば出血を止めたり、細胞を修復する働きで知られていますが、他にも線維芽細胞を活性化させたり、コラーゲンをつくり出すサポートをする成長因子を備えているという特徴があります。
この成長因子には、血管新生の働きも期待されます。
そのため、採血で入手した自身の多血小板血漿を肌に注入することで、真皮や皮下組織においてコラーゲンや毛細血管の再生が始まり、クレーター状の凹みに対しても修復が見込まれるようになるのです。
エイジングケアの分野でも注目を集めている治療法で、長期的な効果の持続も期待されるやり方ではありますが、「どれぐらい血小板を取ることになるのか」など、不安や疑問点を抱えている場合は、事前にクリニック側に相談・問い合わせをして検討してみるのが良いでしょう。
クレーターのようなニキビ跡ができてしまったら、セルフケアに限らずクリニックでの治療を受ける場合も十分考えられます。
このような深刻な事態となってしまった場合、肌の新陳代謝を促す努力がより一層求められます。
次のような点に注意して、生活習慣の見直しや改善に取り組むことが肝心です。
食事は規則正しい時間にきちんと3食とるようにしましょう。
緑黄色野菜などをしっかりと取り入れ、肌の再生を促すためにビタミン類やタンパク質を積極的にとることも肝心です。
また、症状を悪化させかねない過剰な脂肪の摂取は控えるなど、バランスに配慮した食生活を心掛けるようにしてください。
コーヒーやアルコールは刺激を与えてしまうので、なるべく避けるようにしましょう。
食べ物ではありませんが、嗜好品でもあるたばこについても、同じことが言えます。
食生活の乱れが原因で肌の回復の足を引っ張ることのないよう、 十分に注意してください。
睡眠不足が肌に悪影響を及ぼすことは、周知の事実です。
ニキビ跡をできるだけスムーズに治せるようになるためにも、十分な睡眠時間をとり、規則正しい生活を心がけましょう。
同じく、ストレスを抱えすぎると肌に影響を及ぼすことが考えられますので、ストレスを溜めないように各自で気分転換やリフレッシュのし方を身につけておくことも肝心です。
肌が常に清潔な状態で保っていられるように、お手入れは着実に行いましょう。
洗顔する時には洗顔料をよく泡立てて使い、すすぎ残しのないように確実に洗い流しましょう。
紫外線対策を十分に立てておくことも、重要です。
具体的なスキンケア用品として、ニキビの後の凸凹のある肌にも対応可能なピカイチの化粧水「リプロスキン」が挙げられます。
ニキビが治った後のスキンケア力を向上させるため、独自の浸透技術を駆使して、肌に柔軟性を持たせる工夫が凝らされているところが特徴です。
ニキビやニキビの後のお肌は特に浸透しにくい状態であることから、より効率よく、効果的にお肌の奥までアプローチすることを追求し、#ニキビ後のお肌を考えて厳選された成分が、ダイレクトに浸透することが見込まれます。
ニキビに悩んでいたユーザーから「すっぴんでも外を歩けるようになった」などの声が寄せられるなど、口コミでの評判も上々のようです。
ニキビの後にできる「クレーター」についてまとめてみましたが、改めて重症のニキビと同じぐらい、気を煩わせそうな厄介な存在であることが分かりましたね。
クレーターがいくつもできた状態で残ってしまったら、人によってはニキビができている時よりも思い悩んでしまう場合もあるのではないでしょうか。
クレーターのような凸凹のある肌は、ニキビの中でも深いダメージを受けた際に起こることが分かったので、やはりまずはニキビを作らないこと、あるいはニキビができても炎症などの症状悪化を招かないように注意することが重要になってきますね。
今回、クレーターを中心としたニキビ跡に効果を発揮しそうな対処法をたくさん紹介してきましたが、いずれにしてもクレーターができてしまった肌を自力で治すことは非常に難しいと考えられますし、複数の対処法を組み合わせながら息の長い治療を続けていく、という状態になる可能性も大いにあり得ます。
中でもクリニックで治療法を受ける場合は、通院回数、通院期間、アフターケアなどの情報をしっかりと医師からヒアリングして、計画的に進めていくことをおすすめします。
ニキビ跡の治療であれば、保険外診療になる施術ばかりですので、予め費用を確認することも、ポイントとなるでしょう。
美容的皮膚治療やコスメ開発を巡る技術は日進月歩の様相を見せており、これからもニキビ跡に対して新しい治療法やケアアイテムが世に出されてくることが予想されます。
たくさんある選択肢の中から、自身の肌質やスケジュールに合わせて最適な対処法を選ぶことが、ますます可能になってくるかもしれません。
そのような状況の中でカギとなってくるのは、最新の情報を収集してできるだけたくさんのニキビ跡対処法の知識を得ることはもちろん「どのような副作用があるのか」「どんな医療機関やメーカーで取り扱いがあるのか」「メリットとデメリットは何か」といったことをより広く深い視点を持って掘り下げて調べ抜き、自分にとってベターなやり方を探し出す目を養う努力と言えるでしょう。
厄介なニキビ跡に立ち向かう意志と努力を貫けば、美肌への道につながることを信じて、諦めずに一歩一歩進んでいきましょう。