皮膚科で処方されるお薬「アクアチムクリーム」「ベピオゲル」をこれまでご紹介してきましたが、今回は「ダラシンTゲル」をご紹介します!
これまでご紹介してきた皮膚科処方薬との違いもふまえ、自分のニキビの状態に適したお薬を処方してもらえるようにしましょう!
いつの間にか顔にブツブツとできてしまう厄介なニキビですが、実は思春期以外でも頻発するニキビに悩まされる人は大勢います。
女性は ホルモンバランスの変化、男性は皮脂の過剰分泌などでニキビができやすくなってしまいます。
ニキビができると他人と顔を合わせるのが嫌になってしまいますし、特に女性はメイクもやりにくいので何とか早く治してしまいたいものです。
ニキビは放っておいてもいつかは治ることが多いですが、中には炎症が悪化してニキビ跡が残ったり、化膿して大変なことになってしまう人もいます。
このため、なかなか治らないニキビを発見したら、放置するのではなく皮膚科などを受診して治療を始めることをおススメします。
皮膚科では様々なニキビ治療が提案されますが、まず最初に試されるのが塗り薬による治療です。
塗り薬で改善する人も多いですし、副作用の心配も少ないので多くのケースで処方されます。
そんな塗り薬の一つが、ダラシンTゲルというものです。
この薬は、クリンダマイシンという有効成分を配合しており、リンコマイシン系の抗生物質の一種です。
使用すると、クリンダマイシンが細菌の増殖を邪魔して症状が悪化するのを防ぐことができます。
ニキビ治療に昔から利用されているポピュラーな薬で、ゲル状になっているため乾燥を防ぎ、効果を長持ちさせることができます。
価格も非常に安く、保険が適用できれば10グラム入りのダラシンTゲル1本あたり約120円ほどと非常にリーズナブルです。
効果の高さも折り紙付きなのですが、残念ながらダラシンTゲルは効果が得られる人と得にくい人に分かれます。
ニキビはアクネ菌を代表とする細菌によって引き起こされる肌の炎症なのですが、アクネ菌はダラシンTゲルに対して耐性を持っています。
このため、アクネ菌が原因でニキビを発症している人の場合、ダラシンTゲルを使っても期待したほどの効果が表れないことも多いです。
ただ、耐性を持っているとされるのは約5%から20%の人なので、80%以上の人はニキビの改善効果が期待できます。
長期間塗り続けているのに効果が出ない、という場合はアクネ菌の耐性がある可能性が高いので、皮膚科で相談して薬を変えてみましょう。
参考:ニキビは皮膚科で治す!大阪のおすすめ皮膚科5選!治療法徹底紹介
ダラシンTゲルはm、約1ヶ月間使用し続けることでニキビを半分くらいは治すことができます。
ダラシンTゲルの製薬会社の臨床試験結果によると、ダラシンTゲルを約1ヶ月使用した場合、炎症性のニキビが58%減少したことが分かりました。
ただ、耐性のある人や悪化したニキビなどの場合は、ここまでの効果を得られないので注意が必要です。
ダラシンTゲルは非常に効果の高い頼れる治療薬ですが、成分が強力なので一般的なドラッグストアや通販などでは販売されていません。
使ってみたい場合は皮膚科などの医療機関を受診して、医師に処方してもらう必要があります。
わざわざ病院へ行くのを面倒に感じる人も多いでしょうが、ニキビは自己流で治そうとしても綺麗に治らないことも多いです。
医師に診てもらってダラシンTゲルなどの治療薬を出してもらった方が、結果的に早く綺麗に治すことができます。
悪化させると一生顔にニキビ跡が残ることにもなりかねないので、たかがニキビと楽観視せず、皮膚科を受診しましょう。
ダラシンTゲルは病院処方の医薬品なので、市販されているニキビ治療薬と比べると副作用の心配が大きくなってしまいます。
とは言っても、病院で取り扱われている他のニキビ治療薬と比べれば身体に優しい成分なので、副作用が現れにくいとも考えられています。
もちろん医薬品なので副作用がゼロということは無く、必ず一定割合の人には副作用が現れるので注意が必要です。
実際にどのような副作用が現れるかは、ダラシンTゲルを使用した人の体質などによっても変わります。
よく見られる副作用の症状としては、肌の痒みや赤み、ヒリヒリとした痛みやかぶれといったものです。
製薬会社の臨床試験によると、こういった副作用が見られた人は全体の約7%に留まっており、割合としては低いので過剰な心配は必要ありません。
他のニキビ治療薬の場合、使用した人の50%近くに何らかの副作用が現れるものもあるので、ダラシンTゲルがいかに安全性の高い薬かが分かります。
副作用が起きたとしても軽い症状で済むことが多いですが、なかなか治まらなかったり症状が酷い場合は、できるだけ早く医師に相談してみましょう。
ダラシンTゲルは自己判断で使用を中止すると逆効果になることもあるので、中止したまま放置するのは絶対にやめてください。
使い続けながら医師に診てもらうか、中止してから日を置かずに診察を受けることが大切です。
また、海外での例ですが、ダラシンTゲルを使用した人の中に血便を伴うような重い大腸炎を発症したケースもあります。
発生頻度は極めて稀というレベルですし、日本国内では報告されていない副作用なので気にしすぎる必要はないのですが、報告がある以上は覚えておいた方が良いでしょう。
仮にダラシンTゲルを使用中に下痢や腹痛が酷くなった場合は、副作用の可能性もあるのですぐに病院へ行くことをおススメします。
さらに、アレルギー体質の人はダラシンTゲルを使うことでアナフィラキシーショックを起こす可能性もあります。
アナフィラキシーショック自体はアレルギー反応なのでダラシンTゲルに限った話ではありませんが、成分や添加物などに身体が過剰反応すると重篤な症状に陥ってしまいます。
急激な血圧低下で失神したり、嘔吐やチアノーゼによる呼吸困難などで命を失ってしまう危険もあります。
有効成分のクリンダマイシンなどに対して過去にアレルギー症状を発症した経験のある人は、アナフィラキシーショックや重いアレルギーが起きる可能性が高いのでくれぐれも注意が必要です。
一気にこのような重い症状が起きなくても、ダラシンTゲルを使っているうちにニキビがどんどん酷くなる場合は軽いアレルギー反応が起きていると考えられます。
このような場合は使い続けると重いアレルギーを引き起こすこともあるので、すぐに使用を止めて医師に相談する必要があります。
アレルギーが起きると、身体の不調が起きるだけでなくニキビ跡が色素沈着やクレーターのようなデコボコになりやすいです。
このように、効果の高いダラシンTゲルでも副作用の危険性は残るため、使用にあたって十分注意しなければなりません。
副作用が強い場合は他のニキビ治療約に切り替えて治療を続けることもできるので、違和感を感じたらすぐに病院を受診しましょう。
ニキビ治療薬と聞くと、単純に気になるニキビに薬を塗っていけば良いだけのように聞こえますが、それだけではダメです。
きちんと正しい使用方法を覚えておかないと、ニキビを綺麗にするどころか逆に悪化させてしまう可能性もあるので注意しましょう。
基本的な使用方法は、1日に2回のみ、患部にだけ塗るというものです。
ニキビは肌の老廃物や過剰な皮脂によって細菌が異常繁殖し、組織を延焼させることで起きます。
このため薬の効果を高めるには、必ず洗顔して肌を衛生的な状態にしておくことが大切です。
洗顔せずに薬を塗ってしまうと、汚れまで一緒に閉じ込めてしまうことになるので効果が薄まってしまいます。
朝と夜など、洗顔してからニキビの部分にだけダラシンTゲルを塗りましょう。
ニキビができていない部分にまで塗っても、殺菌作用が無意味に肌にダメージを与えてしまうだけなのであまりおススメできません。
ニキビができていると、つい予防のつもりで綺麗な肌にまで薬を塗ってしまいたくなりますが、ダラシンTゲルにニキビの予防効果は無いので止めた方が良いでしょう。
女性の場合、朝にダラシンTゲルを塗ったらメイクができないと悩む人も多いです。
しかし、仮にゲルの上からメイクをしたとしても効果に影響はありませんし、透明なゲルなのでメイクをすることは可能です。
メイクは肌やニキビにとって負担になるので、できるだけ肌に優しいタイプの商品を選んだり、ファンデーションを塗るスポンジはこまめに洗うようにしてください。
メイクをする時はできるだけ力を抜き、うっかりニキビを擦って悪化させないように注意しましょう。
外出から帰ったら、しっかりとメイクを落とすことも大切です。
どんなに忙しくても、ニキビの上にメイクをしたまま眠るというのは絶対にダメです。
そんなことをすれば細菌の増殖がますます進み、症状を悪化させてしまいます。
できればニキビ用のクレンジングや洗顔フォームを使用し、優しくメイクオフしてください。
ダラシンTゲルは基本的には単独で処方されますが、ニキビの症状によっては他の外用薬が同時に処方されることもあります。
単独で処方された場合は洗顔後に化粧水や乳液、美容液などでスキンケアした後でダラシンTゲルを使用します。
最初にダラシンTゲルを塗ってしまうと、その後に塗る化粧水などでゲルが溶けて広がってしまい、患部に効果的に作用できなくなります。
化粧水などを塗った後にダラシンTゲルを塗っても十分に効果は得られるので、心配せずスキンケア後に塗るようにしましょう。
同時に他の外用薬も処方された場合は、単独の場合と同じく洗顔後に化粧水などを使用して肌の状態を整えた後に他の外用薬を塗布し、最後にダラシンTゲルを使います。
他の外用薬はクリームやローションタイプが多く、ダラシンTゲルの後に塗ると化粧水と同じようにゲルを広げてしまいます。
ゲルはとにかく広げず患部に留めることが重要なので、ダラシンTゲルは最後に塗ると覚えておきましょう。
ニキビができていると、肌は非常にデリケートで弱々しい状態になっていますこのため、保湿などのスキンケアはいつも以上に念入りに行う必要があり、ニキビを刺激しないように化粧水などを控えるのは逆効果です。
しっかり保湿して肌の状態を良くし、バリア機能を高めることがニキビ治療に役立ちます。
ダラシンTゲルを正しく使用すれば、それをサポートすることができるでしょう。
ダラシンTゲルに興味を持った方はぜひニキビットで自分にあった皮膚科や美容クリニックを探してみてくださいね。
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