更新日 2020.6.4

ニキビを潰すのって良いの?本当に正しい潰し方と治療法について

「あ~、また出来ている…」ニキビを見つけてしまうと、本当に嫌な気持ちになりますね。

皮膚科で治療を受けたり、スキンケアを念入りにした上で、時間とともに無くなるのを待つしかないということは分かっているけど、一思いに「潰したい!」という衝動に駆られた経験をお持ちの方も、いらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、そもそもニキビを潰して良いものなのでしょうか?ニキビは潰してしまうとどうなってしまうのでしょうか?半ばタブー化されているようなテーマでもありますね。

本コラムでは、ニキビの潰し方について、謎を解き明かし、実際にどのような行動を取れば良いのか、検証してみようと思います。

「ニキビを潰したい思いに駆られているけど、いけないような気がして迷っている」という方も、参考にしてみてください。

ニキビの潰し方って?

ニキビの悩みを抱えたことのある方なら、「出来たニキビを思わず潰したくなってしまった」という思いを経験したエピソードは多々あるのではないでしょうか。

でも同時に、「ニキビは潰してはいけない」という認識も持ち合わせているので、「潰したい」という衝動を何とか抑えた…という方も多いと思います。

「ニキビを潰すのはNG」というのは、暗黙の了解のように広く浸透しているニキビに関する認識の一つかもしれません。

しかし、本当にニキビを潰してはいけないのでしょうか?

今回は、「ニキビを潰すことでどのような影響が出てしまうのか」「ニキビを潰しても良いのだとしたらどのような手段ですべきなのか」といった点などを調べながら、その謎を解き明かしていきたいと思います。

そしてもしも、ニキビは潰しても良いのだとしたら、どのような潰し方が適しているのでしょうか?さまざまな情報を示しながら、考えてみましょう。

ニキビは潰してはいけない?

 

まずは、広く知れ渡っている「ニキビは潰してはいけない」という情報の根拠を示してみたいと思います。

実際に、何も考えずにニキビを潰してしまうと起こり得る弊害について説明します。

「ニキビは潰してはいけない」という情報とともに、セットのように伝えられているリスクが「潰してしまうと跡が残ってしまう」ということです。

これは本当にあり得る話です。

例えばニキビを指で押してしまったり、ピンセットや針を使って穴を開けてしまうと肌に傷をつける行為となり、やがて傷跡が色素沈着を起こして目立つことにもなりかねません。

 

末期のニキビを抱えているとできやすいとも言われるニキビ跡ですが、ニキビを自分で潰してしまった場合にも作ってしまう危険性があると言うことですので、注意しなければいけません。

跡ができてしまうと、色素沈着による赤みなどは数か月から数年に渡って残るとも指摘されていますし、凹凸ができると自然には元に戻らないと言われています。

傷が深いと凹凸もクレーターのような跡になりかねません。

つまりニキビ自体が無くなっても、さらに困った状態に陥ってしまう可能性があるわけです。

顔にニキビがある時は、スキンケアやメークをしていてうっかりニキビを潰してしまわないように気を付けましょう。

また、ニキビがある部分やその周辺ポイントでは、ニキビに接触してしまう危険性を避けるため、髭剃りなども控えてください。

もう一つ、ニキビを潰してしまった際に起こり得るリスクとして意識しなければいけないポイントが、傷跡から細菌の感染が起こり症状の悪化を招いてしまうということです。

例え手洗いをしていたとしても、手には細菌が付着していることが考えられるため、ニキビを潰した際に細菌が入り込み、炎症や化膿といった状態にもつながりかねません。

では、消毒済みの針を使って潰せば悪化は免れるのでしょうか?残念ながら、それも期待できません。

何故なら例え清潔な針を使ったとしても、ニキビを潰した際に周辺組織を損傷してしまう恐れがあるため、元々炎症していたニキビがさらに悪化してしまう、という事態も考えられるからです。

さらに、ニキビを潰すことは肌に負担と刺激を与える行為にあたるため、肌の中でメラニンの生成を促進させてしまうという予想外の状況を発生させる可能性もあります。

ニキビを潰したことでできてしまうシミという副産物も生み出しかねないのです。

ニキビは圧出する!?

 

やはり安易に自己判断でニキビを潰す行為にリスクが伴うのは、本当のようです。

ですがニキビを潰すのでなく、「圧出する」という手法があることをご存知な方もいらっしゃるのではないでしょうか。

潰すという行為とは異なってしまうかもしれませんが、ここでニキビの圧出法についても取り上げてみましょう。

先に挙げたニキビの潰し方との違いも比べながら、圧出法についての理解も深めていただければと思います。

ニキビに対して圧出法という治療が適用できる条件としては、比較的初期のニキビであることや、医療機関で圧出を受けることが挙げられます。

肌の乾燥によって角質が硬くなったり、皮脂の分泌量が多くなって毛穴の中に溜まっていき、古い角質と皮脂が混ざって角栓ができてしまうと、皮脂を排出できなくなった毛穴は目詰まりを起こします。

溜まった皮脂によって肥大化した毛穴が肌の表面でぷくっとふくれて出てきたものが、ニキビの始まりとなるコメドです。

ニキビはごく初期の場合、近くでないと見つからないほどの小さなコメドの状態で現われます。

コメドの状態は白ニキビとも呼ばれ、肌表面に浮き上がってきた皮脂が酸化して黒くなると黒ニキビと呼ばれる段階に入ります。

この黒ニキビでしたら、ニキビを圧出しても跡は残らないと言われていますので、圧出をするのなら基本的に黒ニキビの段階までということになります。

黒ニキビは放置しておくと、皮脂を栄養源として細菌の繁殖を許すようになり、炎症を起こして赤ニキビと呼ばれる状態になります。

炎症がひどくなると痛みや膿まで発生します。

化膿を起こしてしまうと黄ニキビと呼ばれるようになります。

赤ニキビや黄ニキビに対しては、炎症を抑えることが必要となりますので、この段階では圧出法は適切ではないと考えて良いでしょう。

ただし、炎症が鎮まった後であれば肌の状態によっては圧出法が採用できるケースもあるようです。

ニキビ圧出法は、面皰圧出器という専用器具を使って毛穴に詰まった角質や皮脂、産毛を押し出す方法です。

名前の通り、潰すのではなく押し出してニキビを除去するというやり方です。

具体的には消毒した皮膚に針やレーザーを使ってニキビ部分に穴を開け、面皰圧出器で毛穴の中にある角質や皮脂などを取り除く作業です。

この時に開ける穴はごく小さく、ダメージも軽度で済みます。

このような小さな穴を開けた上で専用器具を使って圧出することで、ニキビの中身を取り出しでも周辺組織への影響度や跡が残るリスクを低くすることができるのです。

さらに、圧出を受けることで、細菌や毛穴詰まりが取り除かれるため、ニキビの改善するスピードが速くなると言われています。

特にレーザーで穴を開けてから圧出を受けた場合、レーザーの熱による殺菌効果などにより、ニキビの再発防止が防ぎやすいというメリットもあります。

また、レーザー主体の治療のように長時間ガーゼで患部を保護するなど細かいアフターケアも必要ありません。

皮膚科では、面皰圧出法を保険適用で受けることが可能で、面皰圧出法の治療を受けられるクリニックも多く存在します。

一般的には一度に圧出できるニキビは5、6個までが目安となっており、ニキビがたくさんできて困っている場合でも一気にすべてを圧出できる訳ではありません。

 

それでは、実際でのクリニックでのニキビの圧出メニューについて具体的に紹介してみましょう。

治療後のニキビ減少率96・3%を掲げ、ニキビ専門皮膚科を構える東京アクネクリニックでは、ニキビを根本から断つために2日間かけて行うオリジナルの“繰り返さない”新ニキビ治療である「メディカルアクネケア」のメニューの中で面皰圧出を取り入れています。

面皰圧出は麻酔クリームを塗ったニキビの部分に対して最初に行い、コメドを取り出す治療方法です。

炎症性ニキビの場合でも、膿などを取り出すことができ、ニキビの内容物を排出するため、治癒を早めることができるとしています。

その後は毛穴に微細絶縁針を挿入し、高周波を活用してニキビを発生させている皮脂腺に通電し、破壊することで皮脂量の調節を図ります。

後日、患部に高周波を当て、硬くなっていた皮脂を柔らかくさせたり、保湿をして仕上げていきます。

破壊した皮脂腺からはニキビは再発しなくなります。

麻酔クリームを使用しますが、治療には輪ゴムで弾かれるような痛みを伴うほか、赤みや腫れが3日間~1週間程度続きますが、治療翌日から化粧をして過ごすことは可能です。

ちなみに1回の料金は、全顔で10万円、背中で4万5000円。

顔の面皰圧出や皮脂腺の破壊までのケアをお試しで受ける場合は3000円となります。

東京・銀座や渋谷で美容外科・美容皮膚科・形成外科を展開するコスメディカルクリニックシンシアでは、通常の圧出器を使った面皰圧出と、炭酸ガスレーザーと圧出器を使ったレーザー面皰圧出のメニューを備えています。

レーザー面皰圧出では、圧出前に穴を開ける際とニキビの中身の排出後に皮脂腺にダメージを与えるために、レーザー照射を行います。

料金は面皰圧出術が10個まで5000円でそれ以上は1個につき300円、レーザー面皰圧出術が10個まで1万円でそれ以上は1個につき500円。

さらに当クリニックでは、クリニック内で面皰圧出を受けた経験が複数あり、圧出に対して正しく理解していることなどを条件に、未使用の圧出器を譲渡したり、自分で圧出する方法を指導する実績もあるそうです。

面皰圧出器は薬局や通販などでも入手することはできますが、自作することも可能です。

それもボールペンの芯という身近な素材を使って作ることができます。

トータル的なやり方を以下にご紹介します。

1.使用済みのボールペンの芯を用意し、汚れのある部分はカッターナイフで切断します。

2.汚れのない芯を、長さ3センチほど折ります。

カッターナイフで傷を付けてから折るとスムーズにできます。

3.折った芯の先端部分を炎であぶります。

あぶるとすぐに先端部分に丸みができますので、そうなったら完成です。

ニキビの部分に先ほどの自作圧出器の先端部分を当て、強く押します。

すると、皮脂が皮膚から押し出されるように飛び出してきます。

白ニキビや黒ニキビの中では、皮脂は小さなゴマ粒のような形で存在していますので、塊のような皮脂が出てきます。

これまでにも示した通り、自作圧出器での押し出しを行う際も、白ニキビや黒ニキビの状態であることが条件となります。

赤ニキビの状態で実施してしまうと、症状が悪化する可能性があります。

また、黄ニキビに対してもこの方法を適用することはできますが、黄ニキビの場合は膿も一緒に押し出すため、実行の際に痛みを伴うかもしれません。

黄ニキビに対しては、針の先端を火で焼いて消毒し、ニキビ部分を軽く突くという前処置を行った上でこの方法を実行することをおすすめします。

また、自分でニキビの中身を押し出す手法については、避けるべきとの考えも医師によってしばしば提唱されており、意見が分かれている状態とも言えます。

より安全性や確実性を求めるのであれば、自作圧出器を使ったり、薬局や通販で圧出器を入手してセルフでやるよりは、医療機関に行って面皰圧出の治療を受ける方がベターでしょう。

こちらの方法は緊急の場合での自己解決策になります。

あくまでも自己責任の上で行うようにしてください。

条件付き!これがニキビの潰し方!

さて、ここからは「ニキビを潰しても良い」という視点にガラッと変えてみて、より適切なニキビの潰し方について考えていこうと思います。

とは言っても、これまでに論じてきたようなニキビは自分では潰さない方が良いという考えや、潰すのではなく圧出する手段を取るという考えを一気に覆す訳ではありません。

それでは、「ニキビは潰してもOK」という説の中身がどのようなものなのか、どんな根拠があるのか、チェックしながら参考にしてみてください。

「ニキビを潰しても良い」という説を取り上げるとしても、そこには限定的な条件が存在します。

つまり、どんなニキビでも潰してOKという訳ではありません。

潰しても良いとされるニキビは、炎症が治まり膿がたまり始めた状態です。

つまりタイミングで言えば、一旦赤ニキビになった後に炎症が鎮まり、白く透けた膿が見えてきたころになります。

それ以外の、例えば白ニキビや赤ニキビは芯が出てきにくいため、潰そうとすると力が加わってしまい、色素沈着やクレーターのような跡ができる可能性があるのでやめましょう。

上記の条件を踏まえた上で、自分でニキビを潰す場合の手順をお伝えします。

まず、準備する物として

  • 消毒用エタノール
  • 滅菌ガーゼ
  • 抗生剤入り軟膏

が挙げられます。

準備できたら、以下の手順で実行します。

1.針の先端を火で炙り、滅菌ガーゼに消毒用エタノールを染み込ませて拭きます。

2.ニキビの白くなっている部分に針を1ミリほど刺します。

3.ニキビを指の腹を使って押して、中の膿を押し出します。

  盛り上がっているニキビの半分ぐらいの高さになるぐらいの力を目安として、押してください。

4.押し出した部分に滅菌ガーゼに消毒用エタノールを染み込ませて拭き、抗生剤入り軟膏を塗ります。

ニキビを潰す時に、必要以上の刺激を与えてしまうとかえって炎症を大きくさせてしまいますので、前述したように力加減への配慮は忘れないようにしましょう。

また、指の腹を使ってニキビ内の膿を押し出す際に、欲張ってニキビの全てを出してしまおうとするのはNGです。

ニキビの中にはニキビ菌などの細菌を含む膜があり、この膜を壊してしまうとニキビの悪化にもつながりかねません。

 

爪を立てて潰すことも色素沈着の原因になりますので、きちんと指の腹を使って実行するようにしてください。

そして、潰した後にもしもかさぶたができた場合、剥がさないようにしましょう。

無理に剥がすとこちらも色素沈着の元にもなりかねませんので、自然に剥がれ落ちるのを待ってください。

また、アフターケアを巡っては、ニキビを潰してから傷になっている部分に関しては、消毒してしまったらかえって治癒が遅れる可能性があることから、水で洗い流した上でワセリンを塗布してシールを貼るなど、湿潤環境を整えるやり方も唱えられています。

ただしその環境下で細菌が繁殖したり膿が溜まってしまうようでしたら、改めて医師に相談する必要性が生じます。

ニキビ、潰れてしまったら?

「ニキビは潰してもOK」という立場に立ってみて、具体的な条件や方法をご紹介してみましたが、かなり細かく条件も限定されているし、注意点もあるようですね。

「やはり、ニキビを自力で潰すことには慎重になってしまう…」と感じた方もいらっしゃるのではないでしょうか。

ですが、自分でニキビを潰さないでおこうと考えていても、スキンケアやメーキャップをしている折に、誤ってニキビを潰してしまう可能性も無いとは言えません。

そこで、ここからは、誤ってニキビを潰してしまったというケースを仮定した上で、対処法などをお示ししたいと思います。

白ニキビを潰してしまうと、中から透明な液体が出てくることがあります。

これは、角質と皮脂で構成されるものです。

また、赤ニキビや膿の発生したニキビを潰してしまった場合は、中から膿が出てきます。

膿の中身は皮脂と角質、細胞の死骸、損壊された白血球が混ざったものです。

これらの液体を触った手でニキビができていない部分の皮膚を触った場合、ニキビそのものがうつる可能性はあまり考えられませんが、ニキビ菌に関しては感染しないと言い切れないため、液体が出てきた部分は清潔にケアすることが重要です。

 

ニキビが潰れてしまった場合、あるいは誤って潰してしまった場合は、まず患部を熱いお湯で洗ってください。

これは患部を清潔に保つためです。

またお湯で洗うことで血行が良くなり、それによって皮膚組織が膨張することで潰れてしまった跡が凹んで残ってしまう事態を防ぐ意図もあります。

落ち着いたら消毒剤を綿棒につけて患部を消毒し、潰れてしまったポイントが自然に塞がってくるのを待ちます。

上記のような対処法も挙げられてはいますが、既に炎症の始まった赤ニキビや黄ニキビを潰してしまうと、その分ダメージも大きくなっていることが想定されます。

例えば潰れた後の毛穴が開いているのが気になったとしても、化粧水をつけることさえも刺激となってしまう可能性があります。

特にニキビそのものの症状が進んでいる上で潰してしまった場合は、医師に相談するという手段もおすすめします。

 

ニキビを潰してはいけない状況なのに、誤って潰してしまった場合、あるいは正しい潰し方が実行できずに失敗してしまった際、対処法を施したものの自然に跡が塞がらなかったり、対処法を怠ってしまうなどして、医療機関を受診する状態に陥ることもあるかもしれません。

また、前述したように、ニキビを潰してしまった時点で早急に医師に相談した方が良いという考えもあります。

それでは、ニキビを潰してしまったり潰れてしまった際にはどのような治療を受けることになるのか、その内容を考えてみたいと思います。

ニキビが無くなってからも、ニキビのあった部分がクレーターのように凸凹になって目立ってしまうケースがあります。

肌がクレーター状になってしまうケースとしては、炎症して膿が溜まったり、毛穴の組織が破壊されるなど、末期まで症状が進んだニキビがあった場合のほか、ニキビを潰すなど大きな刺激を与えてしまった場合も挙げられます。

刺激を受けたことで免疫機能が作用し、白血球が炎症を鎮めようとする際に皮膚組織を壊してしまうことが、背景として考えられるのです。

こうして出来てしまったクレーター状のニキビ跡に対しては、ホームケアだけではなかなか対処するのは難しく、クリニックでの治療を通して改善を図っていく手段が取られることになります。

クリニックで対応可能な治療メニューとしては、凹凸部分を削るレーザー照射、肌を内側から盛り上げさせるため、コラーゲンの素材となるアミノ酸などの成分を真皮にまで届けて浸透させるイオン導入などが挙げられます。

肌の古い角質を取り除くことで、イオン導入による有効成分の浸透力を高めたり、新しい角質が作られやすくなって代謝アップや新たな皮膚の誕生を促す効果が見込まれるケミカルピーリングも、取り入れられる可能性があります。

他にもニキビ跡を削りながらもコラーゲン生成を促進させる熱プラズマを活用した治療や、シワやたるみのある部位をふっくらとさせ、肌にハリをもたらすことでも有名なヒアルロン酸注入という治療法もあります。

いずれにしても、クレーターのようなニキビ跡ができてしまったら、すぐに跡を消し去ることは難しいです。

医師に相談しながら、自分自身が納得できる最適な方法を選び、根気強く治療を続けていく努力が求められます。

 

肌の表面を滑らかにさせ、凹んだ部分を目立たなくさせるようなスキンケアアイテムを持続的に使ってみるとか、肌の再生を促すために睡眠時間を十分に取ったり、肌再生のカギとなるタンパク質を摂取するなど、日ごろの生活習慣の改善に取り組むことも、カギとなり得ます。

こんなところのニキビは潰す?潰さない?

ニキビの潰し方を巡ってさまざまな説やケース、方法を挙げて論じてきましたが、ここで顔以外の部位にできたニキビについての対処法を具体的にみてみようと思います。

ニキビができてしまった場合に潰して良いかどうか、部位別に考えてみましょう。

植毛を経験したことのある方なら、術後1カ月~4カ月ごろにニキビが頭部にポツポツとできた記憶をお持ちかもしれません。

これは特に問題のないケースだとされています。

放置すれば無くなりますし、赤みも治まり、発毛が達成する半年後ぐらいにはできなくなっていきます。

植毛後に頭皮にニキビができやすくなる人の特徴としては、脂性肌であることが挙げられます。

また、気温の高い時期に植毛を受けると頭皮のニキビもできやすくなります。

あるいは、植毛を行う過程で株の入れ方や扱い方によっても、術後にニキビができやすくなる環境ができてしまいます。

例えば、株に異物が付着して汚染してしまってニキビの要因につながるというケースなどが考えられます。

植毛後に発生する頭皮のニキビに関しては、数個程度の数量であれば特に対処する必要はないと言われています。

シャンプーなども気にせずに通常通り行えますし、潰すことも構わないとされています。

ただし潰す際には手を清潔にした上で実行する必要があります。

また、大量にニキビが発生してしまって不安に感じる場合は植毛を担当したクリニックなどに相談した方が良いでしょう。

では、植毛後のような特別な環境の下に発生するのではなく、通常の生活を送っている上で頭皮にできてしまったニキビに関しては、潰しても良いものなのでしょうか。

答えはNOです。

潰したり、触ったりせず、頭皮を清潔な状態にしておくように心掛けてください。

頭皮は顔に比べて皮脂腺が多く、シャンプーなどでしっかりと洗わないと汚れが残りやすくなるなど、ニキビができやすい要因が備わっています。

さらに、清潔な状態で帽子や枕カバーを使っていないと新たなニキビの発生や悪化も招きかねないという、過酷な環境に晒されている部位であるとも言えます。

他にも肌のターンオーバーが乱れたり、ストレスを溜め込んでいたりすると、頭皮ニキビができるリスクが高まるとされています。

頭皮ニキビができていることに気付いたら、うっかり潰してしまったりすることの無いように、シャンプーをする際にはニキビ周辺の地肌はこすったり揉んだりせず、ヘアケア製品の使用も避けましょう。

清潔な枕カバーを使うことも重要です。

頭皮は顔とつながっている重要な部位でもありますので、このように生活習慣を見直したり、ストレスを溜めないように気を付けるなど、ニキビケアも入念に実行していくことを意識してください。

 

ふいに、お尻から膿が出ているのを見つけてギョッとした経験のある方はいらっしゃるでしょうか。

お尻から膿が出る場合、痔ろうや粉瘤と呼ばれるしこりが関係しているケースも考えられますが、ニキビが潰れた場合もかすのような白い膿が出てくる場合もあります。

この場合、膿が出てきたからと言って自分でニキビを潰したりしないようにしてください。

シミとなって跡が残ってしまったり、痛みが発生する可能性があります。

さらにばい菌の侵入を許してしまったら、ニキビの悪化を招くというマイナスのスパイラルにもはまりかねません。

上記のような例もありますが、実はお尻はニキビが出来ていることに気付かなかったというケースが多い部位でもあります。

ですので、意外に感じる方もいらっしゃるかもしれませんが、モモとの境い目や下着のラインなどに、知らず知らずのうちにニキビが出来ていた、ということもあり得るのです。

お尻の皮膚を取り巻く状況も過酷と言えるでしょう。

着席する際には体重を支えなければいけない部位ですし、下着を常に着用していることから常に圧迫された状態で、肌に対する刺激や負担の度合いも高く、角質化も起こりやすいのです。

下着や衣服の影響でムレやすい部位でもあるという特徴からニキビ原因菌が繁殖しやすい点も、お尻のニキビを作り出す原因につながります。

また、お尻は皮脂分泌が多い部位でもあるのです。

ひとたびニキビができてしまったら、座る際に潰れてしまうリスクも高いです。

もしもお尻にニキビができているのを見つけたら、早めに医療機関に治療に行くことをおすすめします。

 

お尻の皮膚は顔と比べても表面が厚く、市販薬などを使用してもなかなか浸透しない可能性があります。

ですので、一刻も早く医師に相談することが急務ですが、それまでの間はできるだけお尻を清潔に保ち、刺激を与えないよう注意してください。

ポイントは、通気性や吸水性の良い自然素材の下着を着用することや、便座や入浴中に使う椅子など直接肌が触れるものをこまめに掃除してきれいにしておくことなどが挙げられます。

「まぶたにニキビ!?」と思われる方もいらっしゃるかもしれませんが、まぶたも他の部位と同様、毛穴の詰まりや皮脂の過剰分泌などが原因でニキビができることはあります。

ただ、まぶたにニキビができてしまうと、まばたきをするたびに痛みが発生してしまうという困った状況が起こってしまうことも想定されます。

まぶたの皮膚は顔の中でも特に薄く、アイメイクをしたり日焼けするとかぶれてしまうなど、ダメージを受けやすい性質も持っています。

強い紫外線を浴びたり、マスカラやアイライナー、アイシャドウなど何種類ものメイク用品を使ってアイメイクを重ねたり、そのメイクをきちんと落とし切れなかったりすると肌トラブルを引き起こしやすく、ご多分に漏れずニキビができる要因にもなりかねません。

まぶたにニキビができてしまったら、どんなに痛みや不快感を感じても、自分で潰すなど刺激を与えるような行為はしないようにしてください。

 

ニキビのある部分にメイクをしたり、強い力を入れてクレンジングすることもご法度です。

もしもまぶたのニキビを潰す必要がある場合も自分では行わず、医療機関を受診して処置を仰ぐようにしましょう。

医師に相談する場合は、眼科を受診することをおすすめします。

白くてポツポツとした小さな粒が腕にできていることはありませんか。

色味が強くなく、炎症もしていない場合、それは白ニキビの可能性があります。

髪の毛が接触したり肌の乾燥が進んだりすると、二の腕などにも白ニキビができやすくなります。

この状態でニキビ原因菌が繁殖すると、赤ニキビに進行することもあります。

ニキビ原因菌による症状の悪化を防ぐため、ニキビの出来ている部分はこまめに洗うなどして、極力清潔に保つことがカギです。

二の腕の中でもニキビが出来ている箇所が外側の場合、肌自体は乾燥している可能性が考えられますので、保湿も怠らないようにしてください。

そして、腕にニキビができているのを見つけたら、炎症を起こしているかどうかを確認しましょう。

赤ニキビや黄ニキビになっている場合、潰してはいけません。

また、炎症前だったとしても自分では潰さず、医療機関で圧出を受けるようにしましょう。

まとめ

 

ニキビの潰し方を巡っていろいろな側面から情報を示してきましたが、そもそも「ニキビを潰して良いかどうか」といった点からして、意見が分かれているようですね。

仮に「潰しても良い」という見解に立ってみたとしても、潰す時期をきちんと見極めることや、正しいやり方で潰すことを心掛けなければ、かえって事態を悪化させかねません。

 

潰すだけでなく、ニキビを圧出する場合にも言えることですが、やはり素人が自分で対処する場合はそれなりのリスクを伴うことを知っておく必要があります。

従って、医療機関で医師に処置してもらうという手が王道と言えるかもしれません。

ただし、医療機関でニキビの圧出を受けるにしても「今あるニキビはどういう状態で、どのような段階に入っているのか」「圧出を受けるとどのような影響があるのか」といった情報をきちんと知り、具体的なやり方に関する理解も深めた上で、納得して治療法の一つとして選択できるように、患者側にも知識や見識を身につける姿勢が求められるでしょう。

 

「ニキビを潰すかどうか」というポイントのみに的を絞って考えるだけでなく、そもそもニキビができるのは生活習慣やストレス、スキンケア法など日ごろの暮らしの中に多くの要因が潜んでいることを把握した上で、症状の悪化や再発を防ぎ、スムーズに改善を図ることができるように、日常生活やケア法を見直す努力を重ねることも、重要となってきます。

ニキビを潰すあるいは圧出するという手段はあくまでも対策の一つであると位置づけて、ニキビができた時にどのように対処すれば良いのか、幅広く知識を吸収し、自身が納得できるベターなやり方を探し出せるようにしたいものですね。

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